誰もが知っている世界最大のコーヒー生産国ブラジル。
その歴史は、日本人移民の苦労の歴史です。
ブラジルはコーヒー生産量が世界で1番なのは誰もが知るところですが、同時に世界で最も日系人の多い国でもあります。ブラジルのコーヒーの歴史は、1,727年当時のフランス領ギアナから種子が持ち込まれたことに始まりました。初めて日本人移民がブラジルの地に渡ったのは1.908年6月18日、第1回国策移民船「笠戸丸」。当時、ヨーロッパで急激にコーヒーの需要が高まっていたのですが、1,888年にブラジルでは黒人奴隷制度を廃止したため、コーヒー農園では労働力が極端に不足していました。
そんなとき、ブラジルに渡った日系移民1世は、想像を絶する苦労の果てにその地に根を張り、現在のブラジルコーヒーの礎を築いたのです。
そんな歴史のあるブラジルのコーヒー技術は、世界一のコーヒー大国の名にふさわしく、ブラジル式コーヒー鑑定法は世界の多くの生産国や消費国で取り入れられていますし、また、ブラジルで霜害のようなダメージが起こると、世界のコーヒー価格が暴騰するほどの影響力があります。
ブラジルで生産されるコーヒーは、一部コニロンと呼ばれるカネフォラロブスタが栽培されていますが、多くはアンウォッシュアラビカです。この非水洗アラビカは、文字通り水洗工程がありませんので、小粒な豆には未成熟で色や成分の入らないものも含まれ易くなります。
当店のブラジルサントスSCR19はスクリーンサイズが19/64インチupと大粒で熟度が高く、頬純な風味を湛えます。ブラジルは収量の多い表作の年と収量の少ない裏作の年を繰り返しますが、収量が少ない年は量が少ないのですから大粒な豆は少なく、収量が多い年は全体に小粒になりがちで大粒な豆はやはり少なく、スクリーンサイズ19upは極めて稀です。
菊地珈琲独自の評価です